■ Expression2が出ていた

Microsoftのドローソフト（？）Expression Designがバージョンアップしていました。
これは製品なので、ちょっと試したい場合には評価版を使うことになるわけですが、どの程度「使える」ソフトなのでしょうか。
試す以前に評価版のダウンロードもしていないので、以下に述べることは公式ページの情報に基づいて、私が勝手に推測したものです。

私が個人的にドローソフトに求める機能は：
１．アンカーポイント制御が容易にできる
２．epsの編集・出力ができる
３．TrueType、OpenTypeフォントが扱える
の３つです。

１について、Illustratorにはアンカーポイントを一直線上に並べたり、重ね合わせる機能（というのか、ガイド機能というべきか）があります。これは描いてから整列するのではなく、描きながら整列できるという感じのもので、地味に便利です。Microsoftに買収される前のExpressionやInkscapeにはこういう機能がないようで（もしかすると見落としているかもしれませんが）こういうのがついているか、気になるところです。

２について、TeXに貼り込む関係上epsのほうが都合がよいこと、グラフソフトの出力形式としてサポートしているものが多いこと、そしてグラフソフトではできない微調整のためにepsがいじれると非常にありがたいのですが、それができるソフトはIllustratorしかありません。（epsをsvgに変換してInkscapeでいじるという裏ワザはあります）
で、問題のExpression Designですが、公式ページのFAQによると、残念ながら出力のみのサポートということで、いじれないようです。
そのかわり（？）aiが取り込めるらしいです。
でもxps（Microsoftが提唱しているpdfのようなもの）が出力できないのはおかしいと思うんだ。

３は言うまでもないことですね。

■ きれいなpdfの作り方メモ

TeXで作った文書を、すべてのフォントを埋め込んだpdfにする方法はこれまで何度も調べてきましたが、どれもしっくり来ないものばかりでした。
Windows XPの環境で私がやってきた方法の中で、分かってきたことは次のとおりです：

・サイズの小さいpdfを作る場合、dvipdfmxを用いるのが手っ取り早い。この場合、欧文フォントのみが埋め込まれる。
・和文フォントを埋め込みたい場合、psを経由する方法がある。私はRedmonを用いた。この場合、フォントは埋め込まれるものの、なぜか欧文フォントがビットマップになり、非常に汚い。ただし、紙に印刷する分には全く問題ない。
・いずれの方法にしても、mapファイルを書き換えることで解決するらしいが、具体的にどう書き換えるのかはっきりしない。

つまり、フリーできれいなpdfを作るには相当な労力が必要なわけです。

すべてフリーで作るのをあきらめるとするならば、Acrobatを使うのが簡単です。しかし、これも和文フォントを埋め込むのに難があるみたいです。
そこで（持っている人はそんなに多くないと思いますが）Illustratorを使うという裏ワザを用いることにします。

やり方は簡単。まずdviファイルをpsに変換し、できたpsファイルをIllustratorで開きます。あとはそれぞれ好きなフォントに直してpdfにするだけです。

今のところ、任意のフォントを確実に埋め込むにはこんな荒業しかないようです。

追記：その後の調べで、あっさり問題が解決してしまいました。
$TEXMF/fonts/map/dvipdfm/base/以下にある、cid-x.mapファイルを適当なテキストエディタで開き、
rml H Ryumin-Light
rmlv V Ryumin-Light
gbm H GothicBBB-Medium
gbmv V GothicBBB-Medium
と書かれている箇所を
rml H :0:msmincho.ttc
rmlv V :0:msmincho.ttc
gbm H :0:msgothic.ttc
gbmv V :0:msgothic.ttc
のように書き換えると、dvipdfmxで和文フォントも埋め込まれるようです。この例ではMSゴシック、MS明朝が埋め込まれますが、任意のフォントファイルに書き換えれば自分の好きなフォントが埋め込めます。

■ レタリング技能検定

たまたま問題を見つけたので、知識問題をちょっと解いてみました。

■ ちょこっと変更

プロフィール画像は開設当初、とりあえず置いたものだったんですが、オリジナリティに欠けるところがあったのでこんな感じにしてみました。似てるかしら？

■ Inkscapeがバージョンアップしました

Inkscapeの新機能に3Dのオブジェクトをつくるものが追加されたようですが、私にとってはそんなものよりOpenTypeフォントが使えるようになったことのほうが重要です。